2015年12月19日(土)20日(日)TIAAコンチェルト ヌーベルバーグ2015 PART3&4【インタビュー】

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2015年12月19日(土)20日(日)に日暮里サニーホールにて
TIAAコンチェルト ヌーベルバーグ2015 PART3&4 が開催されます。
(PART1&2の模様はコチラ)
 
このコンサートは東京国際芸術協会管弦楽団をバックに器楽の協奏曲やアリアを演奏していただく演奏会です。指揮は前回も非常に好評だったスティーヴェン・エレリ氏が担当されます。
2日間に渡るコンサートのソリスト様方、総勢12名にコンサートを前にしてインタビューをしております。各ソリスト様の生の声をお楽しみください。
 
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PART3:2015年12月19日(土)18:15 開演 (17:45 開場)
中山亜理渚(ヴァイオリン)ラロ:スペイン交響曲 ニ短調 作品21 第1楽章
伊藤セシリア(ソプラノ)
  ヴェルディ:勝利の日に―早く戻ってらっしゃい 歌劇「マクベス」より
  ジョルダーノ:母の死 歌劇「アンドレア・シェニエ」より
秋山美穂子(ピアノ)ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11 第1楽章
熊本有貴(ピアノ)ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品83 第1楽章
室賀紀子(ピアノ)グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 作品16 全楽章
吉田朱里(ピアノ)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 作品18 全楽章
 
PART4:2015年12月20日(日)14:00 開演 (13:30 開場)
外村ゆうき(ソプラノ)モーツァルト:エクスルターテ・ユビラーテ
新井康太(ヴァイオリン)チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35 第1楽章
浜野千佳子(ピアノ)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30 第2, 3楽章
鈴木麻衣音(ピアノ)グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 第1楽章
大谷内映(ピアノ)モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K,466 全楽章
藤原伊央里(ピアノ)シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54 全楽章
 
料 金:前売4,000円 当日4,500円(全自由席・各PART)
   (チケットのお求めはコチラからお願いいたします。)
指 揮:スティーヴェン・ドミニク・エレリ
管弦楽:東京国際芸術協会管弦楽団
 
 
【中山亜理渚さん(ヴァイオリン)】
中山亜理渚
―――中山亜理渚さんは、第28回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール小学生高学年の部で審査員賞を獲得されています。3歳から桐朋学園大学音楽学部附属子供のための音楽教室に入室され、現在は私立聖ドミニコ学園中学校1年に在学中です。今回はラロのスペイン交響曲ニ短調作品21の第1楽章を演奏されます。

< 今回のコンサートに向けての抱負を教えてください>
オーケストラとの共演は夢でしたのでこんなに早く叶って感激しています。緊張はありますが精一杯共演させていただきます。

< ご自身の演奏される曲の聴き所などを教えてください>
ラロのスペイン交響曲2短調作品21は曲名通りスペイン的なリズム、3連符と4分音符のハバネラのリズムがあちらこちらに使われています。今回、このスペイン風の情熱的でエキゾチックなリズムを力強く大胆に、甘い魅力的なメロディー部分は大人っぽく華やかな技術で演奏し、音色の違いも表現できたら嬉しいです。

< 今回はオーケストラとの共演ですが、心境はいかがですか>
ソリストとしてオーケストラとの共演という素敵な場を持つことができ、さらなる勉強をさせていただきありがとうございました。12歳のまだまだ未熟な私ですがスペインの情熱的な雰囲気をお伝えできるよう頑張ります。
 
 
【伊藤セシリアさん(ソプラノ)】
伊藤セシリアPS
―――伊藤セシリアさんは、秋田大学教育学部音楽科を卒業され、イタリアに留学されたり国内のマスタークラスに参加されて研鑽を積まれています。昨年12月に開催されたヌーベルバーグ2014 Part.3&4では、ヴェルディの歌劇『椿姫』より「不思議だわ!~ああ、そはかの人か~花から花へ」を迫力ある歌声で歌われました。今回はヴェルディの歌劇『マクベス』より「勝利の日に―早く戻ってらっしゃい」とジョルダーノの歌劇『アンドレア・シェニエ』より「母の死」を歌われます。

< 今回のコンサートに向けての抱負を教えてください>
オペラアリアは劇の中で歌われる数分のものですが、劇を盛り上げてくれる美しい旋律ばかりです。アリアは本来であれば全幕の中で主人公や登場人物が重要な心境を歌うのですが、今回東京国際芸術協会さまがオーケストラで歌える夢を与えてくださいました。一寸の劇の中の曲ですが歌える喜びを感じております。

< ご自身の演奏される曲の聴き所などを教えてください>
マクベスの時代は11世紀スコットランド、マクベス夫人は夫の出世と権力名誉のため、次から次へと悪事に手を染めていきます。夫からの予言的中という手紙を読んで狂喜するマクベス夫人、早く戻ってきて私たちの計画(暗殺)を実行しようとマクベスを奮い立たせる力強い素晴らしいアリアです。
一方フランス革命時貴族の娘マッダレーナは貴族社会で何不自由なく生活していたものの革命詩人であるアンドレアシェニエ(オペラの題名)に最初は冗談半分に思っていたものの革命軍に家を焼かれ母を殺され金銭も失い大事な使用人であるベルシエの美しさをも売らなければいけない立場になり絶望していましたが、アンドレアシェニエの勇気あふれる言葉によって救われます。このアリアはアンドレアシェニエの心を180度変えさせるだけのアリアです。たとえ処刑宣告受けてもあなたと一緒なら何も怖くない。
 
 
【秋山美穂子さん(ピアノ)】
秋山美穂子
―――秋山美穂子さんは、第15回ブルクハルト国際音楽コンクールで第2位(第1位なし)、第24回ペトロフピアノコンクール一般部門で奨励賞を獲得されています。第15回のTIAA全日本クラシック音楽コンサートでは新人賞も獲られています。武蔵野音楽大学、及び早稲田大学を卒業され、現在は東京音楽大学大学院に在籍中です。弊会コンクール以外にも、第8回ベーテン音楽コンクールバロックコースにて第1位、第17回万里の長城杯国際音楽コンクールにて第1位に輝かれています。今回は、ショパンのピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11の第1楽章を演奏されます。

< 今回はオーケストラとの共演ですが、心境はいかがですか>
今回、オーケストラをバックにコンチェルトを演奏するのは初めてで、不安もいっぱいですが、成果を発揮できるよう精一杯頑張って演奏したいと思います。

< ヌーベルバーグ2015に出演することを決めたきっかけは何ですか>
コンチェルトは、いつかやってみたいとずっと思っていました。4月から新たに大学院で学ぶことになり、恩師からコンチェルトやってみたら・・・?というお話があり、その矢先にヌーベルバーグでのコンチェルトのお話を頂き、とてもタイムリーでした。オーケストラと共演できる良い機会を頂き、有難く思っています。

< ご自身の演奏される曲の聴き所などを教えてください>
ピアノの詩人といわれていたショパンは、音楽を通して様々な心情を伝えようとしていたと思います。ショパンならではのハーモニーを大切に、ダイナミックなオーケストラに合わせて、聴いて下さる方々とショパンの心情を共感できたら嬉しく思います。そして、お世話になった恩師や、聴きにいらして下さった方々に感謝の気持ちを込めて演奏したいと思います。
 
 
【熊本有貴さん(ピアノ)】
熊本有貴
―――熊本有貴さんは、第8回ペトロフピアノコンクール大学・一般部門で第3位を獲得されています。武蔵野音楽大学を卒業後渡米し、スティーブン・F・オースティン州立大学にて全額奨学生として修士号を取得されました。現在は博士号生として北テキサス大学にてヴァンクライバーン国際コンクール勝者の巨匠ウラディミール・ヴィアルド氏のもとで研鑽を積んでいらっしゃいます。またSFAコンチェルトコンクールで優勝され、パインズ交響楽団とも協演なさっています。今回はブラームスのピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83の第1楽章を演奏されます。

< 今回のコンサートに向けての抱負を教えてください>
これまでに素晴らしい音楽家の方々の演奏会を聴いてきたなかで私自身が経験したように、聞いてくださるかた各々のこれまでの様々な思い出が喚起されるような、また私自身の作品に対する想いが少しでも共有できるような演奏になるように頑張りたいです。

< ご自身の演奏される曲の聴き所などを教えてください>
今回演奏する協奏曲は、ピアノ付きの交響曲とも言っても過言ではない、ピアノ協奏曲としての枠をはるかに超えた壮大な構造になっています。また彼の成熟した哲学を表現した代表作でもあり、その重厚感や壮大さがとても魅力的で感動的なところが聴きどころだと思います。

< 演奏するとき、いつも心がけていることは何ですか>
いつも演奏するにあたっては、まず作曲家がどういう意図や心理で創作にあたったのか、楽譜中に隠された小さなメッセージをどうやって忠実に読み解いていくか、非常に気を使います。その上で、私自身がそれをどう解釈して理解していくかで、作品に忠実でありながらも、独創性を追求した演奏ができるように毎回心がけています。
 
 
【室賀紀子さん(ピアノ)】
室賀紀子
―――室賀紀子さんは、第9回ブルクハルト国際音楽コンクールに入選し、第24回ペトロフピアノコンクール一般部門で奨励賞を獲得されています。愛知県立明和高等学校音楽科を卒業し、フェリス女学院大学音楽学部演奏学科を卒業され、同大学大学院も修了されました。パリラフマニノフ音楽院ディプロマ取得後、二年間パリで研鑽を積み、昨年に帰国されました。弊会コンクール以外にも、第16回エウテルペ国際音楽コンクール(イタリア)第3位に輝いています。今回はグリーグのピアノ協奏曲イ短調作品16の全楽章を演奏されます。

< 今回のコンサートに向けての抱負を教えてください>
コンチェルト特有の大きく豊かな表現を試みたいです。

< 今回はオーケストラとの共演ですが、心境はいかがですか>
普段ソロを弾く機会が多いので、今回オーケストラの音色に包まれながら演奏出来る事を幸せに思います。

< ご自身の演奏される曲の聴き所などを教えてください>
今回演奏しますグリーグのピアノコンチェルトは、クラシック作品の中でも特に有名な作品です。曲の冒頭部分はテレビ番組でも劇的な場面で良く使用されるほど、印象的なメロディーです。しかしこの曲は繊細で美しいメロディーが全体を占めています。ダイナミックで力強い男性的要素と繊細で甘美なメロディーの女性的要素の両方を兼ね備えた傑作です。
 
 
【吉田朱里さん(ピアノ)】
吉田朱里
―――吉田朱里さんは、第28回レ・スプレンデル音楽コンクールのピアノ部門で審査員特別賞を獲得されています。去年の3月に桐朋学園大学音楽学部ピアノ科を卒業し、演奏活動やピアノ講師として日々指導にあたられています。今回はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番作品18の全楽章を演奏されます。

< 今回のコンサートに向けての抱負を教えてください>
音楽は絵画などと違い形には残りませんが、同じ時間、空気を共有できる唯一の芸術だと思っています。聴衆も弾き手も一体に音楽を感じあえる空間を作りたいです。

< 今回はオーケストラとの共演ですが、心境はいかがですか>
オーケストラとの共演は初めてではありませんが、滅多にない貴重な機会なので悔いのない演奏が出来るよう日々精進しております。

< ご自身の演奏される曲の聴き所などを教えてください>
ラフマニノフは交響曲1番の初演が失敗したことにより評論家からバッシングを受け、精神的苦痛により作曲活動が出来なくなってしまった。そんな中、精神科医のもと治療を受け依頼から3年をかけて完成したのがこの協奏曲2番である。両親や恩師との決別、亡命、波瀾万丈な人生を送った彼のもつ甘美で叙情的、そして映画のようなダイナミックな音楽を細部まで向き合い表現したいです。
 
 
【外村ゆうきさん(ソプラノ)】
外村ゆうき
―――外村ゆうきさんは、東京歯科大学を卒業し、家業である歯科クリニックを引き継がれて、現在は院長として診療を行っていらっしゃいます。お忙しい本業の中でも合唱や声楽を始められ、病院ロビーコンサートや、老人ホーム慰問、リサイタルなどの演奏活動や、ANPコンクール入賞など精力的に活動されています。今回は、モーツァルトのエクスルターテ・ユビラーテ全曲を歌われます。

< 今回のコンサートに向けての抱負を教えてください>
いつの日かオーケストラと共演をしてみたいと、漠然と思っていたのですが、思い続ければ夢は本当に叶うのだと信じることができました。

< 演奏を始めたきっかけは何ですか>
家庭や診療の合間に、趣味で歌を始めたきっかけは、息子の通っていた幼稚園の教会で歌った聖歌です。厳かな空気の中、人の声のあたたかさと、美しい音楽が奏でる幸福な時間に心奪われました。

< ご自身の演奏される曲の聴き所などを教えてください>
この曲はモーツアルトが1773年にカストラート歌手のために書いたモテットで、声楽のあらゆる技術の要素が含まれています。3楽章からなる声楽と管弦楽の協奏曲ともいえる曲で、最終楽章の「アレルヤ」は特に有名でクリスマスにふさわしい曲と思います。
 
 
【新井康太さん(ヴァイオリン)】
新井康太P
―――新井康太さんは、第18回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール小学生高学年の部で第1・2位なしの第3位でした。また第28回の同コンクール高校生の部で審査員賞でした。現在桐蔭学園中等教育学校5年ですが、弊会コンクール以外でも第24回日本クラシック音楽コンクール高校の部第5位、第31回かながわ音楽コンクール高校生の部入選に輝いています。今回は、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35の第1楽章を演奏されます。

< 今回のコンサートに向けての抱負を教えてください>
今回は自分が子供の頃より憧れていたチャイコフスキー作曲ヴァイオリン協奏曲をやはり子供の頃よりの夢であったオーケストラとの共演で演奏させて頂けるということで、とても感激しております。皆様に少しでも、自分の心からの感謝の気持ちと、この曲にかける熱い想いをお届けできるよう精一杯演奏させて頂きたいと思っています。

< 演奏を始めたきっかけは何ですか>
我が家では、母がピアノを教え、姉も幼少時よりピアノを習っており、割と自然な形でヴァイオリンを習い始めるようになり、色々な曲と出会うにつれて、ヴァイオリンの魅力に惹かれ、真剣に夢中になって練習するようになりました。

< 演奏するとき、いつも心がけていることは何ですか>
どの曲に対しても真摯に向き合い、歌う心を大切にして、少しでも美しい音色で演奏出来るように心がけております。

< あなたにとって、音楽とは何ですか>
子供の頃からずっと身近にあり、自分の一部として、なくてはならないものです。
 
 
【浜野千佳子さん(ピアノ)】
浜野千佳子
―――浜野千佳子さんは、第14回東京国際芸術協会新人オーディションで準合格
(「準」は当時の使用漢字)になれました。今回、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番ニ短調の第2・3楽章を演奏されますが、今年5月に開催されたヌーベルバーグ2015Part.1にて既に第1楽章を演奏されています。Part.1を聴かれた方は是非5月と12月の両方の演奏をお聴きいただきコンプリートなさって下さい。

< 今回のコンサートに向けての抱負を教えてください>
前回のヌーベルバーグ演奏会で第1楽章を演奏し、今回は第2、第3楽章を演奏することで、何とかこの第3協奏曲を成し遂げたことになります。この楽曲によって、私自身が日々の生活の中で温めてきたものをまとめて一つの節目とすることと、次へのステップにしたいという二つの思いで本番に望みたいと思います。

< ご自身の演奏される曲の聴き所などを教えてください>
第1楽章で提示された主題が、色々な形となって第2、第3楽章に現れてきます。第2楽章は、曲の頂上(頂点)目指して朗々と、そして切々と歌い上げます。第3楽章は、躍動的な部分と中間部の夢想的な部分の対比が、この曲の聴かせ所となっています。

< あなたにとって、音楽とは何ですか>
ある音楽を聞くと、その音楽にまつわるエピソードやその時の感情が思い出されることがあります。音楽は、人が生きていく中で生じる喜怒哀楽の感情の機微や、ささやかな幸せをかみしめることのできる身近な存在であると思っています。
 
 
【鈴木麻衣音さん(ピアノ)】
鈴木麻衣音
―――鈴木麻衣音さんは、鳥取大学附属中学校に在籍されていますが、既に岡山県美作市にて鈴木麻衣音ピアノコンサートをⅠ~Ⅳまで開催されています。今回はグリーグのピアノ協奏曲イ短調の第1楽章を演奏されます。

< 今回はオーケストラとの共演ですが、心境はいかがですか。>
オーケストラとの共演が決まった時はとても嬉しかったのですが、正直、不安の方が大きかったです。しかし、今では練習を積み重ね、不安が自信に変わりつつあります。本番では今まで練習したことを活かし、自分なりの演奏で楽しく弾けたらと思います。せっかくのオーケストラとの共演です。思い出に残るステージにしたいです。

< 演奏するとき、いつも心がけていることは何ですか。>
いつも心がけていることは、作曲者の気持ちを考えて演奏することです。このピアノ協奏曲は、ノルウェーの自然をこよなく愛したグリーグの祖国を思う気持ちが入った曲だと思います。ノルウェーの自然の情景を思い浮かべながら、大胆にそして繊細に演奏したいと思います。

< あなたにとって、音楽とは何ですか。>
「自分の演奏は自分を映し出す鏡だ」と私の先生から教わったことがあります。音楽は自分そのものです。
 
 
【大谷内映さん(ピアノ)】
大谷内映
―――大谷内映さんは、昨年のヌーベルバーグ2014 Part.3&4にてグリーグのピアノ協奏曲の第1楽章を弾かれました。今回はモーツァルトのピアノ協奏曲第20番ニ短調の全楽章を演奏されます。現在は国立音楽大学の附属中学に在籍されています。

< 今回のコンサートに向けての抱負を教えてください>
初めて全楽章に挑戦することになりました。不安はたくさんありますが、自分らしく演奏できるよう、日々練習を積み重ねたいと思います。

< 今回はオーケストラとの共演ですが、心境はいかがですか。>
オーケストラとの共演は今回で4回目になります。昨年末、東京芸術協会管弦楽団の方々と、グリーグのピアノ協奏曲イ短調第1楽章を共演させていただきました。指揮をしてくださったスティーヴェン・エレリ先生や楽団の方々と また新たな発見ができるように頑張りたいと思います。

< ご自身の演奏される曲の聴き所などを教えてください。>
今回演奏するモーツァルトのピアノ協奏曲第20番ニ短調は、数ある協奏曲の中でも有名で完成度の高い曲と言われています。しかも、短調の曲はこの第20番と第24番の2曲だけで、華やかさが求められた当時の協奏曲としては珍しいものでした。また、モーツァルト自身のカデンツァは残されていないため現在ではベートーヴェンやブラームスのカデンツァがよく演奏されています。特にベートーヴェンのものはいろいろな調に転調するところが聴き所です。
 
 
【藤原伊央里さん(ピアノ)】
藤原伊央里
―――藤原伊央里さんは、桐朋学園大学音楽学部を卒業され、日本にて多数の海外教授の公開レッスンを受講したり、ソロ・アンサンブル・芝居との共演など、多方面において活動中の方です。今回はシューマンのピアノ協奏曲イ短調の全楽章を演奏されます。

< 今回のコンサートに向けての抱負を教えてください>
演奏はいつも一度きりです。当日共演して頂く皆様、聴きにいらして下さる皆様と作り出す2度とない空間と時間の中で、一度きりの最高の音楽が生み出せますように、目一杯楽しみたいです。

< 今回はオーケストラとの共演ですが、心境はいかがですか。>
とってもワクワクしています。ピアノは基本的に1人で演奏することがほとんどですが、アンサンブルなどで自分以外の音やアイディアに触れるとたくさんの発見が生まれます。今回指揮者の方とオーケストラの皆様がどのような音楽を作り出してくださり、自分がそれにどう共鳴できるのか、とても楽しみです。

< ご自身の演奏される曲の聴き所などを教えてください。>
今回演奏するシューマンは私の大好きな作曲家です。この作品には、彼の持つロマンティックさ、優しさ、儚さ、そして力強さなど、たくさんの表情が音となって絡み合っています。次から次へと湧き出てくる音たちに、自分もすっぽり絡みこんでしまうような感覚で聴いて頂きたいです。
 
 
皆様のご来場をこころよりお待ち申し上げます。