2017年3月11日(土)伊藤智美・林枝里・郷奈歩ジョイントコンサート【インタビュー】

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2017年3月11日(土)に日暮里サニーホール・コンサートサロンで
「~異色のトリオ編成で奏でる、心に響く春の調べ~」と題して、伊藤智美・林枝里・郷奈歩ジョイントコンサート が開催されます。
 
リサイタルに向けての抱負をインタビューいたしましたので、
三人の演奏を心待ちになさっているファンの方々のためにこのブログを書かせていただきました。
 

伊藤智美:ソプラノ
神奈川県出身。神奈川県立弥栄東高等学校音楽コースを経て、昭和音楽大学器楽科入学、二年次より声楽科へ転科し卒業。ウィーン国立音楽大学夏期マスタークラスディプロマ取得。東京音楽大学大学院音楽研究科声楽専攻修了。第8回東京国際声楽コンクール(歌曲部門)奨励賞受賞。現在は様々な演奏活動や指導等を行っている。
 
 

林枝里:クラリネット
神奈川県出身。国立音楽大学演奏学科卒業。クラリネットを飯島泉、武田忠善各氏に、室内楽を生島繁氏に師事。これまでに新人演奏会やガラコンサートなどに出演。第9回全日本演奏家協会ル・ブリアン・フランス音楽コンクール奨励賞受賞。現在ソロ、アンサンブル、吹奏楽などで活動し、音楽講師として指導にもあたっている。
 
 

郷奈歩:ピアノ
神奈川県出身。幼少のころよりピアノを始め、神奈川県立弥栄東高等学校音楽コースを経て、国立音楽大学演奏学科ピアノ科を卒業。ピアノ・コース修了。これまでに、ピアノを榎本潤に師事。第15回高文連ソロ・コンテスト奨励賞受賞。大学卒業後、各種グレード取得。現在、ソロ、アンサンブル、伴奏等の演奏活動を行っている。
 
 
 
・今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。
 
数年前から「三人で一緒に演奏会をしよう」という話をしてはいたのですが、皆の都合がなかなか合わず、それから何年も経ってしまっていました。
今回の機会をいただいた事がきっかけになり、ようやくこの三人での演奏会が出来る事を、大変嬉しく思います。
高校の同期生でもある私達ならではの、息の合った演奏と楽しいひとときを、皆様にお届け出来るよう努めたいです。
また当日は東日本大震災があった日でもあります。
今こうして音楽を演奏出来る事、皆様にお聴きいただける環境がある事に感謝し、心を込めて演奏したいと思います。(伊藤智美)
 
 
以前から一緒に演奏したいと思っておりましたので、今回のコンサートが実現できることを大変嬉しく思い、とても感謝しています。
楽しんで聴いていただけるよう、私たちも精一杯楽しんで演奏したいと思います。(林枝里)
 
 
今回の演奏会は、出産後初めての演奏会ホールでの演奏なので、気持ちを新たに、音色にこだわって演奏したいと思います。
出産を通じて変化した人生観、音楽への想いを表現したいです。(郷奈歩)
 
 
 
・演奏される曲の聴きどころなどを教えてください。
 
「6つの歌」「岩の上の羊飼い」「おお、春よ」の歌詞には「春」が入っており、今回の演奏会のキーワードとなっています。
春をモチーフにした曲は世の中に沢山存在していますが、特に今回の作曲者や作詩者の生きた地域に住む人々にとって、長く厳しい冬が終わりようやく春が訪れる、という春への喜びや憧れはとても強いようです。
これらの曲の各所にも春が訪れる事への幸福感などが歌われていますので、それらを表現した歌詞や音色にご注目いただければと思います。
また組み合わせとしてあまり多いとは言えない「歌とクラリネットとピアノ」の編成ですが、当時の作曲家達が新しい音色を求め、そして優れた演奏家達の影響を受け、そのなかでこの編成に注目し作曲しています。
今でも珍しいと感じられるこのトリオ編成で奏でる、新鮮なハーモニーが最大の聞き所ではないかと思います。(伊藤智美)
 
 
ロマン派の作曲家に影響を与えたクラリネットの名手ベールマンは、クラリネット五重奏第3番を作曲しています。
その第2楽章が今回演奏するアダージョです。
クラリネットならではの跳躍、ゆったりとしたメロディーを丁寧に、表情豊かに演奏したいと思います。
トリオの曲は、ピアノが奏でる優しい音色に重なる、歌とクラリネットの掛け合いがとても楽しい曲です。
珍しい編成ならではのハーモニーを味わっていただき、様々な情景を思い浮かべながら、リラックスして聴いてください。(林枝里)
 
 
ソロで演奏する「月の光」は、普段クラシック音楽を聴かない方でもご存知の方が多い曲だと思いますが、ただ「キレイな曲」というだけでなく、少し切ない想いも含まれていることをご存知でしょうか。
モチーフになっていると言われている詩「Clair de Lune」には、心に深い悲しみを抱えながらも明るく滑稽に振る舞う道化師について語られています。
とても美しい旋律の中にも、切ない部分を感じ取っていただけると嬉しいです。(郷奈歩)
 
 
 
・あなたにとって音楽とは何ですか?
 
様々な感情を抱かせてくれるものです。
楽曲それぞれが持つ世界に触れる事によって、自分の人生が幅広く豊かなものになっているように感じます。
また音楽を演奏するという事を続けていなければ恐らくは得られなかったであろう、喜びや苦しみなどの気持ちも様々に味わせてもらっているように思います。(伊藤智美)
 
 
音楽のおかげでたくさんの仲間に巡り会えたので、人と人を繋いでくれる素晴らしさがあると思います。
また、いつでも始められる気軽さも魅力的です。(林枝里)
 
 
私にとって音楽とは「癒し」です。
昔から音楽を演奏するのも聴くのも好きで、当たり前のようにいつも側に音楽がありました。
もちろん楽しむために弾いたり聴いたりすることが多いのですが、音楽に浸ることで自然と涙が出てくることがあります。
きっとその曲の何かが心の琴線に触れて、心を洗い流してくれているのだと思います。
昨年出産を経験し、現在は子育ての合間にピアノを弾いていますが、その時間だけは音楽に没頭しているので、そこでリフレッシュして、また頑張ろうと思えます。
この「癒し」の音楽を、演奏を聴いてくださる方とも共有したいです。(郷奈歩)
 
 
 

時間: 13:30開演(13:00開場)
 
料金: 全席自由 2,500円
 
出演: 伊藤智美(ソプラノ) 林枝里(クラリネット) 郷奈歩(ピアノ)
 
プログラム:
シューベルト:「岩の上の羊飼い Op.129, D.965」
シュポア:「6つの歌 Op.103」より抜粋
ドビュッシー:ベルガマスク組曲より「月の光」
ベールマン:「アダージョ」
ティリンデッリ:「おお、春よ」
 
 
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