【インタビュー】2018年1月21日(日)藤田真有ソプラノリサイタルVol.2

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2018年1月21日(日)に日暮里サニーホール・コンサートサロンで藤田真有ソプラノリサイタルVol.2を開催いたします。リサイタルに向けて藤田真有さん・ピアノ 太田翔子さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

・今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

藤田真有さん
12月に引き続きのリサイタル、今回はオール日本歌曲プログラムということで、親しみやすい・・・というわけでもないんです実は!日本歌曲というと声楽界では、よくリサイタルの箸休めのような、もしくは止まり木のような感じで日本歌曲が歌われることが多いです。事実、耳慣れない外国語の曲ばかり聴いている中で日本語の曲があるとお客様の心理としては安心するものです。しかし、それが歌手にとって箸休めになってはいけないのです。肉感溢れる、掘り下げるところまで掘り下げられたものでないといけないわけです。私はいつか真剣に日本歌曲だけに取り組む機会を持とうと思っていましたので、今回が念願の日本歌曲のみを歌うリサイタルです。

太田翔子さん
真摯に、勇気をもって向き合うことから逃げません。抱負というか宣誓ですね。永遠の。

・演奏される曲の聴き所などを教えてください。

藤田真有さん
まず早坂文雄のうぐひす。これは無伴奏なのですが、非常に惹きつけられるメロディーです。楽譜は絶版になっており、限られた機関でしか入手できません。私は何人かに尽力していただきやっと手に入れたこの楽譜に息を吹き込むのが楽しくて仕方がありませんでした。伊福部昭は早坂と同じく北海道の作曲家。北から始まり、東の山田耕筰。この人こそ、日本歌曲を芸術へと押し上げた第一人者と私は考えます。緊迫感溢れる連絡歌曲から、コミカルへ、そしてほどけていく心、故郷への思い、父への思い、そして最後は南へ・・・旅人のように気ままに、その土地の人のように地に足をつけて。笑いと涙。私なりに解釈する、日本にしかない情緒を伝えたいです。

太田翔子さん
どうすることもできないくらいの力で私たちの中には生まれたその地の血が流れているはずです。私にとっては日本。日本語の触感、その血が流れてる身体で演奏します。日本語は美しいです。曖昧さもその自由さも私はもっと知りたい、感じたい。私はこれからも日本で生きていきます。

・あなたにとって音楽とは何ですか。

藤田真有さん
私の生きるところであり、気づいた頃から音楽とともにあった人生なので、この先も離れずにいくのではないかと思います。音楽家として真剣に向き合うには、常に困難もあるわけですが、真剣に向き合うからこそ楽しいのです。だから生きている感じがする。音楽あればこそです。

太田翔子さん
都合の良い相手。全く、私が傷つけても、求めても、見なくても、ただ本当にただそこにいるのです。本当に情けないけれど、それでも愛しています。いつか私も彼らの声をききたい。応えられなくても彼らの声を聞ける日は来るのかなぁ。


演奏会詳細

2018年1月21日(日)藤田真有ソプラノリサイタルVol.2
時間: 13:30開演(13:00開場)
料金: 全席自由 2,500円
出演:


藤田 真有  Mayu Fujita,  ソプラノ
オーストリア・ドイツにてドイツ歌曲やオペラ、宗教曲を深めてきたソプラノ・藤田真有は、コンサート歌手としての活動に近年力を注いでいる歌手である。沖縄県立芸術大学、鹿児島国際大学を経てオーストリア国立グラーツ芸術大学修士課程を修了。在学中にコンサートやオペラ公演に多数出演。現在は、ヨーロッパで学んだ音楽、並びに演奏機会の少ない日本歌曲を取り上げて解釈し、演奏活動を展開中。藤原歌劇団正団員、日本オペラ協会正会員。

太田 翔子  Shoko Ota, ピアノ
都立芸術高等学校卒業。沖縄県立芸術大学卒業。江戸川区新人演奏会オーディション合格、同演奏会出演。第7回ルーマニア国際音楽コンクール最優秀賞伴奏者賞受賞、同演奏旅行でルーマニア渡航。各地での演奏
会に出演。現在はフリーランスのピアニストとして、クラシック音楽だけでなく様々なジャンルで活動中。

 

プログラム:
早坂 文雄 作曲 / 佐藤 春夫 作詩 春夫の詩に據る四つの無伴奏の歌 より うぐひす
伊福部 昭 作曲 / 作詩 ギリヤーク族の古き吟誦歌 より 彼方の河び
山田 耕筰 作曲 / 北原 白秋 作詩 風に寄せてうたへる春のうた より
Ⅰ 青き臥床をわれ飾る
Ⅱ 君がため織る綾錦
Ⅲ 光に顫ひ 日に舞へる
Ⅳ たたへよ、しらべよ、歌ひつれよ
中田 喜直 作曲 / 阪田 寛夫 作詩 はなやぐ朝
服部 正 作曲 / 大木 惇夫 作詩 野の羊
中田 喜直 作曲 / 鎌田 忠良 作詩 霧と話した
木下 牧子 作曲 / 谷川 俊太郎 作詩 いちばんすきなひとに より しぬまえにおじいさんのいったこと
團 伊玖磨 作曲 / 佐藤 春夫 作詩 しぐれに寄する抒情
山田 耕筰 作曲 / 北原 白秋 作詩 AIYANの歌 より 曼珠沙華
大中 寅二 作曲 / 島崎 藤村 作詩 椰子の実
高田 三郎 作曲 / 高野 喜久雄 作詩 くちなし
小林 秀雄 作曲 / 野上 彰 作詩 落葉松

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