入江紗良さん(中学2年生の部第1位)第12回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー
- 2025.12.08
- コンクールオーディション
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第12回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー

入江紗良 中学2年生の部 第1位
F.ショパン/ピアノソナタ 第2番「葬送」変ロ短調 Op.35 第1、4楽章
Q.ご入賞された今のお気持ち・感想を聞かせてください。
――今回初めてこのコンクールに参加させていただき、このような素晴らしい賞を受賞出来ましたことを本当に嬉しく思っております。思うように弾けず行き詰まった時期が何度もありましたが、お忙しい中で献身的にご指導してくださった先生、コンクール当日や練習の日々で応援してくれたお友達、いつも支えてくださる全ての皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。素敵なホールで演奏できて、審査員の先生方から講評用紙いっぱいのアドバイスを頂けましたことも励みになりました。本当にありがとうございます。
Q.本選での選曲について、選曲理由、作品の聴きどころについてお聞かせください。
――本選ではショパンのピアノソナタ第2番 変ロ短調「葬送」第1楽章、第4楽章を演奏させて頂きました。いままでにお勉強させてもらったショパンの作品に比べてより壮大なショパンの人生のようなものを感じました。 ショパンは好きな作曲家の一人で、より深くショパンという作曲家について学びたいという気持ちで先生と相談し選曲しました。 このソナタは、ノアンのジョルジュ・サンドの別荘で作曲されました。第1楽章ソナタ形式、第2楽章スケルツォ、第3楽章葬送行進曲、第4楽章プレストと、異なった特徴の四つの楽章から成っています 。 第1楽章は、短い序奏、変ロ短調の主題に続く第2主題の変ニ長調の旋律がとても美しいです。当時療養中だったショパンが生きている幸せや喜びを第2主題に表しているようだなと思いながら演奏しています。第4楽章は、出だしから最後までずっとユニゾンが続く不思議で不気味な楽章です。調性もはっきりせず、葬送の行列が過ぎ去った誰もいないお墓で幽霊がおしゃべりしているようです。 他の楽章も時間をかけて大切に学んでいき、少しでもショパンの作品に込めた気持ちを知っていきたいです。そして全楽章演奏してみたいです。
Q.最近のマイブームは何ですか。
――最近のマイブームはカリンバを上手く弾けるように研究することです。カリンバは、箱に並んだ細い金属の棒を弾いて演奏するアフリカの楽器です。上手く弾けた時の響きや音色がすごく綺麗で気に入っています。1つの音を出すのは簡単なのですが、ピアノよりも音の数が少ないですし、カリンバ自体が小さいのもあって演奏するのはすごく難しいです。いつかカリンバで合奏してみたいな、と思っています。
Q.今後の意気込みをお聞かせください。
――これからも色々な作曲家の作品を勉強して、舞台で演奏させて頂けるように頑張っていきたいと思っています。目の前の課題に丁寧に向き合って、また聴きたいなと思ってもらえるような魅力的な演奏が出来るように努力を続けていきたいです。
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