【インタビュー】2022年3月12日(土)加藤星南・古内里英デュオリサイタル

【インタビュー】2022年3月12日(土)加藤星南・古内里英デュオリサイタル

2022年3月12日(土)に日暮里サニーホールコンサートサロンで加藤星南・古内里英デュオリサイタルを開催いたします。リサイタルに向けて加藤星南さん、古内里英さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

インタビュー

今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

加藤星南さん:私自身初のリサイタルなので、今から緊張しておりますがとても楽しみです。今回は同級生であり、学生時代多くの時間を共有した古内さんにピアノをお願いしました。
卒業後もこうして共演できることが幸せです。
少しでも多くの方にヴィオラの良さを伝えられるよう感謝の気持ちをこめて演奏致します。

古内里英さん:今回このような機会をいただけて、とても嬉しく今から楽しみです。加藤さんとは在学時から一緒に本番を踏んだり、遊びでアンサンブルをしたり、沢山の時間を共有してきた仲で、そんな方とこうして卒業後も一緒にコンサートを開けるということが本当に貴重で感慨深いです。まだ状況が落ち着かず不安な日々が続いておりますが、素敵なコンサートになるよう、2人で精一杯準備を重ねてまいりますので、是非お越しいただけたらと存じます。

演奏する曲の聴き所などを教えてください。

加藤星南さん:今回はリスト、シューベルト、ブラームスと少しずつ共通点はあってもキャラクターが全く異なる作曲家で構成致しました。
技巧的で華やかなピアノのソロに始まり、後半2曲は数少ないヴィオラの曲の中でも最も有名でかつ深みのある曲を選びました。
初めて聴くという方にも楽しんでいただけるようそれぞれの魅力を表現できたらと思っております。

古内里英さん:最初はピアノのソロになりますが、リストで華やかに幕が開き、シューベルト、ブラームスと深い音楽の世界へ…というイメージで加藤さんと一緒にプログラムを考えました。リストのリゴレットパラフレーズはオペラ「リゴレット」のメロディや場面が様々なところに散りばめられており、華やかで且つどこか陰りも感じられる、私の好きな楽曲の1つです。
次のシューベルトのアルペジオーネソナタは有名な曲で、さまざまな楽器でよく演奏されています。特に2楽章の旋律は大変美しく、加藤さんのヴィオラの持つ優しく温かい音色がとてもマッチしていると私は思います。是非お楽しみいただたらと思います。
最後はブラームスのヴィオラソナタ2番です。これは最晩年に作曲されたもので、懐かしい気持ちになるような甘いメロディーや苦しみや諦めを感じさせるようなフレーズもあり、まるで人生を振り返って遠く昔のことを思い出しているような、深く壮大な楽曲だと感じています。こちらも特に2楽章は、穏やかな1楽章と打って変わって力強く情熱的で、ブラームスの老いてもなお憧れに向かって心を燃やし続け、でも届かなくてもがいている姿が思い起こされ私たちの心を惹きつけます。
本当にどの曲も素晴らしく書ききれないほど聴きごたえがありますので、是非会場にてお聴きいただけたらと存じます。

あなたにとって音楽とは何ですか。

加藤星南さん:どんなときも欠かせないものであり、会話とは別の表現手段だと思います。
表現するためには考えや気持ちを明確にしなければならないため、より高度なものを求められますが、そのために勉強するのは楽しく、少しでも多くの方に魅力を伝えられたら、それは私にとって何ものにも代え難い幸せです。

古内里英さん:常にそばに寄り添ってくれる存在です。自分から求める前に無意識でもそばにある、私が存在していることが音楽によって確かになっている、そんな感覚さえあります。何事も深く勉強するということは一筋縄では行かず苦しいことの方が多いですが、音楽を勉強していく上で弾くということに限らず歴史や心理学的なことも学べてとても面白いです。視野を広く持ち、より多くの方に曲の魅力をお伝えし、心に必要な栄養を届けられる人になりたいです。

演奏会情報

2022年3月12日(土)加藤星南・古内里英デュオリサイタル
会場:日暮里サニーホール・コンサートサロン
時間:11:30開演(11:00開場)
料金:全席自由 2,500円

出演者

加藤 星南
Seina Kato, Viola

千葉県出身。桐朋学園大学卒業。これまでにヴァイオリンを木野雅之、ヴィオラを鈴木康浩、須田祥子の各氏に師事。第8回みおつくし音楽祭大阪クラシックコンクール第1位及び大阪府知事賞受賞。東京・春・音楽祭オーケストラ参加。現在、洗足学園音楽大学準演奏補助要員。フィリアホール室内楽アカデミア第4期受講生。

古内 里英
Rie Furuuchi, Piano

千葉県出身。桐朋学園大学音楽学部卒業。在学時、成績優秀者によるstudent’s concert、学長推薦によるランチタイムコンサート、大学卒業演奏会、日本調律師協会新人演奏会等に出演。これまでに加藤智子、中井恒仁、村上弦一郎、赤松林太郎各氏に師事。P.Devoyon,C.Elton,海老彰子各氏のレッスン受講。

曲目

リスト:「リゴレット」による演奏会用パラフレーズ S.434 R.267

シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821

ブラームス:ヴィオラとピアノのためのソナタ 第2番 変ホ長調 Op.120-2