全日本ジュニアクラシック音楽コンクール

47th
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第41回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール審査員所感Message from judges

東京国際芸術協会会長、東邦音楽大学特任教授太田幸子先生から総評をお寄せいただきました。今後コンクールにご応募を予定していらっしゃる親御様、御本人、また生徒の参加を予定していらっしゃる先生方への貴重なメッセージとなっております。

総 評

第41回全日本ジュニアクラシック音楽コンクールが、9月26日をもって、全日程を無事終了致しました。

予選、本選、全国大会と長いスパンの中で、新型コロナウイルス感染の不安の中、又低気圧の影響で、記録的な大雨が各地に被害をもたらしました。災害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

新型コロナウイルス禍の開催でありますが、約1400名のエントリーがあり、今年はオンライン無しで全会場での開催となり、パワーと情熱溢れる演奏が繰り広げられました。

今回コンクールの特徴として、ピアノ部門小学生・中学生において、学年ごとの審査になり、より公平性が高まりました。

私は高校3年生の部審査を担当致しました。参加者は26名、1名辞退でした。

バロック・古典・ロマン・印象派・近代・現代と多岐にわたった作品が並び、それぞれ楽しむ事が出来ました。今回第1位の該当者無しは残念ですが、第5位が4名有り力が接近しておりました。高校3年生の部になると完成度が求められ、各時代背景から作曲家の意図をよく理解し、何をどう伝えるべきか、音色の重要性が必要です。単にf・pと言うだけでなく、fの音にも、太い音、幅の広さを感じる音、厚みのある音、柔らかさが含まれた音等。Pの音色にも、弱いだけでなく、悲しみの音、温かみのある音、甘さのある音等々、何種類もの表現が出来る様に是非練習してみて下さい。皆様の中から将来ピアニストで大きく飛躍出来る方々がいらっしゃる事は間違いないと確信しております。

注意事項として、参加申込用紙を再度確認して、ご提出ください。

新型コロナウイルス禍でこの2年急速にデジタル化が進む一方で、個人情報の問題等も、多くのメディアから取り上げられているのも事実です。

私達の芸術の世界は不変です。

次回も皆様のご健闘をお祈り申し上げます。コンクール開催にあたり、ご尽力頂きました関係各位の皆様に心より厚く御礼申し上げます。

一般社団法人東京国際芸術協会 会長
東邦音楽大学 特任教授
太田 幸子