【インタビュー】2023年4月16日(日)簗田ちゆり・黒田陽香Duoリサイタル

【インタビュー】2023年4月16日(日)簗田ちゆり・黒田陽香Duoリサイタル

2023年4月16日(日)に日暮里サニーホール・コンサートサロンで簗田ちゆり・黒田陽香Duoリサイタルを開催いたします。リサイタルに向けて簗田ちゆりさん、黒田陽香さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

インタビュー

今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

簗田さん:今まで培ってきたもの全てを出し切ります。クラリネットに出会ったのは約17年前のこと。小学2年生だった私の手には大きすぎる楽器でした。
特に将来の目標はなく、そのまま中学・高校と吹奏楽部でクラリネットを続け、いつの間にか夢中になってしまっていたのです。
気付けば音楽家の道を歩いていて、この道がよかった、いつまでも歩き続けたいという願いもあります。
私が演奏することで、一人でも多くの方のお役に立てれば幸いです。

黒田さん:今回、私は初めてクラリネットとのデュオリサイタルということ、簗田さんの伸びやかで表情豊かなクラリネットと共に演奏出来ることをとても楽しみにしておりました。こんなご時世ではありますが少しでもこのコンサートを聴きに来てくださる皆様の心を軽やかに、安らかにできる瞬間を簗田さんと私とで作り上げていけたらと思っております。

演奏する曲の聴き所などを教えてください。

簗田さん:クラリネットの音は人の心に優しく寄り添うような、温かい音色が特徴的です。今回はフランス音楽世界の中で、温かい音色だけではなく様々な感情の音色をお届けしたいと思います。
プログラム最後のサン=サーンスは大学生時代から温めてきた楽曲ですので、全楽章お披露目できるのが楽しみです。黒田さんと二人でサン=サーンスの生涯を辿りながら、あらゆる情変化を表現したいと思います。

黒田さん:今回の演奏会では、ロマン派〜近現代に活躍した4人のフランス人作曲家の作品を演奏させていただきます。ラボーのモダニズムに反する様な分かりやすくも洗練された曲想、プーランクのウィットに富んだ面白さ、ドビュッシーの見たまま感じたままを表現に落とし込む技法の豊富さ、サン=サーンスの叙情的で美しいメロディ。この4人の作曲家それぞれの「作風の違い」に注目して聞いていただきたいです。

あなたにとって音楽とは何ですか。

簗田さん:感情表現の最高峰。私たちはそれぞれの国・地域で共通した言葉を使用します。しかし言葉では伝えきれない感情は誰しも心にあるのではないでしょうか。音楽は世界共通、感情表現の仕方は十人十色。自分が思ったように、感じるがままに伝えることができるのです。言葉を交わさずとも、人と人の心を通じ合わせてくれるような気がしています。今日では多くの音楽が存在しますが、その全てを嫌う人はいないでしょう。音楽にはそれだけの価値と、魅力があるのだと思っています。

黒田さん:私にとって音楽とは生活の一部です。朝起きて、ご飯を食べ、お風呂に入り寝る。それと同じように自分はピアノに向かうし様々な音楽を聴きます。そして人の声、葉っぱがそよぐ音、電車の音、人の営みの中で混ざり合う中で聞こえてくる音も音楽ではないかと私は思います。音楽は私のすぐそばにあり生きている限りずっと私の生活に寄り添ってくれるそんな存在だと思っています。

演奏会情報

2023年4月16日(日)簗田ちゆり・黒田陽香Duoリサイタル
会場:日暮里サニーホール・コンサートサロン
時間:15:30開演(15:00開場)
料金: 全席自由 2,500円

出演者

簗田ちゆり
Chiyuri Yanada クラリネット

2020年に宮城学院女子大学学芸学部音楽科を卒業。翌年同大学音楽科研究生1年次修了。第90回読売新聞新人演奏会Final出演。第80回TIAA全日本クラシック音楽コンサートにて奨励賞受賞。これまでにクラリネットを副島謙二氏、濱崎由紀氏、コハーン・イシュトヴァーン氏に師事。宮城学院女子大学音楽リエゾンセンター認定演員。

黒田陽香
Haruka Kuroda ピアノ

東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、東京藝術大学音楽学部を経て同大学院修士課程修了。日本学生音楽コンクール東京大会第2位、ヤングアーチストコンクール銀賞(最高位)、日本演奏家コンクール第2位。現在は室内楽を中心に演奏活動を行なっている。これまでに、ピアノを荻野千里、角野裕、津田裕也の各氏に師事。

曲目

ラボー:コンクールのための独奏曲

プーランク:クラリネット・ソナタ

ドビュッシー:前奏曲集第1集より 1.デルフィの舞姫たち 5.アナカプリの丘 8.亜麻色の髪の乙女 12.ミンストレル

サン=サーンス:クラリネット ソナタ 作品167