【インタビュー】2025年6月8日(日)斎京法子&竹内優姫乃デュオリサイタル

2025年6月8日(日)に東京・日暮里サニーホールコンサートサロンで「斎京法子&竹内優姫乃デュオリサイタル」を開催いたします。リサイタルに向けて斎京法子さん、竹内優姫乃さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。
インタビュー
今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。
【斎京さん】
一つのコンサートを作り上げるのはとても大変ですが勉強になります。
今回、同郷の優姫乃さんとこうしてステージに立つ事ができて嬉しいです。
今の私の音楽を聴いていただけるよう精一杯頑張りたいと思います。
【竹内さん】
今回、このような素晴らしいコンサートに出演できることを大変光栄に思っています。貴重な機会を与えてくださいました東京国際芸術協会様をはじめとする、このコンサートに携わってくださった皆様に心より感謝申し上げます。
会場に訪れる皆様にとって、心温まるひと時を提供できるよう、斎京さんとともに全力で努めていきたいと思います。音楽の力で、多くの人々の心に残る素晴らしいコンサートにできたら幸いです。
演奏する曲の聴き所などを教えてください。
【斎京さん】
今回はヴァイオリンもヴィオラも弾きます。
ヴィオラはヴァイオリンよりも大きく、音程の幅も違えば、体の使い方、弾き方も違う。
音を出す事、フレーズをつくるという事がヴァイオリンより難しいと思いなさいとよく師匠に言われますが本当にその通りで、その頭の切り替えも今回のミッションの一つであるし、コンサートの聴きどころでもあると思います。
ヴァイオリンでは特に
伸びやかな高音域、シリアスだけどもどこか訴えかけられるようなビブラートを、アヴェマリアの美しいメロディーにのせて表現できれば。
ヴィオラでは
地鳴りを感じるような迫力、温かみのある音色、ヴァイオリンやチェロでは出せないヴィオラ特有の、時に嘆きのようなA線の音。
そんなヴィオラの魅力をお伝えしつつ、シューベルトの詩的な世界を表現できればこれに勝る喜びはありません。
【竹内さん】
ピアノソロの演奏では、ショパン、リスト、フォーレといった、ロマン派以降の作曲家の曲を演奏します。同じピアノの音でも、曲によって音色や表現は様々です。その違いをお楽しみいただけたら幸いです。
そして、斎京さんとの演奏では、音のはじめの息を合わせることを集中的に今まで練習してきました。2人の息の合った演奏をお楽しみいただけると嬉しいです。
あなたにとって音楽とは何ですか。
【斎京さん】
・自分にとって知らないうちに始めていて、常に生活の中にあった音楽。
ある時は自分をうつす鏡、気持ちを整理してくれる存在であり、ある時は他者とのコミュニケーションの手段となり言葉よりも深く語りかけ心動かす存在。
私自身、音楽は医者のようになにか直接人助けになるわけではないし、あくまで娯楽として楽しむもので、コロナ禍の時には不要不急とされてしまう存在であることに音楽の価値、それを作り出す音楽家の価値や在り方に悩んだ時もありました。
なんのために音楽をやっているのか、自分のためか、人のためか、はたまた神のためか。
その答えは自分の芯になっていくだろうし、これからも変化するであろうし、まだ確信できる答えは持てません。
しかし私にとって今ある音楽とは、自分自身であり、今までもこれからも常に人生にある、大切な存在である事に変わりはありません。
そして音楽があるから自分があるのではなくて、自分があるから音楽がある。
そんな距離感を目指して向き合っていきたい存在でもあります。
【竹内さん】
私にとって、音楽は単なる趣味を超えた深い意味を持っています。音楽は、内なる感情を表現し、心を解放する手段であり、多様な音色やリズムの中で自分自身を見つける旅そのものです。ピアノの鍵盤を打つたびに、作品の持つ歴史や作曲家の思いの底知れぬ深さを感じます。彼らと対話しているような感覚に陥ります。
練習を重ねる中で技術的な向上を感じることはできても、作曲家への理解にまでは到底及ばず、対話しようと一生かけて試行錯誤していくのだろうと感じます。
結局のところ、音楽は私の人生に欠かせない存在であり、その魅力に引き寄せられ、これからもずっと探求し続けたいと強く思っています。音楽は私にとって、自由で創造的な表現の場であり、深い感動を与えてくれる生きがいなのです。
演奏会情報
出演者

斎京法子
Noriko SAIKYO, Violin / Viola
桐朋女子高等学校音楽科を経て桐朋学園大学を今春卒業。現在、同大学カレッジディプロマコースに在籍しヴィオラを専攻。学内成績優秀者によるStudent ConcertやTOKI四重奏団メンバーでの演奏会など多数に出演。東京オペラNEXT所属。ヴァイオリンを景山誠治、ヴィオラを鈴木康浩の各氏に師事。

竹内優姫乃
Yukino TAKEUCHI, Piano
東京学芸大学教育学部中等教育教員養成課程音楽専攻卒業。これまでに岩下春奈、星野瑞恵、藤井晶子、石橋史生の各氏に師事。第51回、第58回新潟県音楽コンクール優秀賞受賞。第33回、第47回ジュニアクラシック音楽コンクール全国大会審査員賞。
曲目
エルガー:愛の挨拶 作品12
フォーレ:ヴァルス=カプリス 第1番 イ長調 作品30
クライスラー:テンポ・ディ・メヌエット
カッチーニ:アヴェ・マリア
リスト:パガニーニ大練習曲 第3番 嬰ト短調 S.141-3 「ラ・カンパネラ」
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ D821
ショパン:バラード 第3番 イ長調 作品47
ヴュータン:エレジー 作品30
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