【インタビュー】2020年1月26日(日)田村典子ソプラノリサイタル(振替公演)

【インタビュー】2020年1月26日(日)田村典子ソプラノリサイタル(振替公演)

2020年1月26日(日)に東京・日暮里サニーホールコンサートサロンで田村典子ソプラノリサイタル(振替公演)を開催いたします。リサイタルに向けて田村典子さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

インタビュー

今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

リサイタルは生涯の夢でした。いつかリサイタルをしたらこの曲を歌いたいと、日々考えて毎日を過ごしていたのです。コンクールの副賞として、それが叶う時が来たので本当に嬉しいです。台風で10月のリサイタルが延期になってしまいましたが、今回またチャンスをいただけました。今回、妊娠がわかり、安定期に入るまで大変なことが多かったのですが、周りの方の温かい声援や支えを受け、リサイタルに臨むことを決意いたしました。体の変化が大きく、悩むこともありました。しかし、安定して歌えるようになってからは新たに感動を与えることができたと感じ、また達成感が二倍になり、この時期に演奏できるということが本当に貴重なことと感じております。どうぞよろしくお願いいたします。

演奏される曲の聞きどころを教えてください。

ロンドンではヘンデルの家、ザルツブルクではモーツァルトの生家、ウィーンではシューベルトの家に行きました。作曲家が生きた時代や背景、交流関係、どういう思いでこの曲を作ったのか、など直接足を運んで学びました。こうした表現も歌で伝えられたらと思います。シューベルトの家で聴いた「糸を紡ぐグレートヒェン」は、ずっと歌いたくて、コンサートに向けて初めて取り組みました。特にピアノ伴奏が大好きで、何度聴いてもゾクゾクします。「鱒」でもそうですが、シューベルトは日常にある音を絶妙に再現します。それがなんとも言えないくらい、味わい深いのです。オペラに関してですが、昨年よりフランスオペラのアリアに挑戦し始めました。伴奏はとても華美で、歌のメロディーも美しく、自分の知らなかった世界が広がりました。他のオペラのアリアは、歌を初めてからとても思い入れのある曲ばかりです。力強く、美しく、私らしく表現したいと思います。

あなたにとって音楽とは何ですか。

「絆」

子供の頃から歌が好きで、歌を始めたのですが、プロになることを考えておらず、大学は音大に行くことすら考えていませんでした。レッスンでは泣くことも多かったです。いろんな人からもっと太りなさいと言われました笑。自分の小柄な体型ではオペラなんか到底無理とも…
私の転機は、浪人時代と大学時代でした。
それまでクラシックの曲が好きで歌いたくても上手に歌えないことの葛藤、自信のなさも前面に出ていたのですが、やっと声楽らしい声が出始めました。今でも覚えています。それまで褒められたこともそんなになかったので…
「こんなにも歌うのって楽しいんだ」と改めて音楽の素晴らしさに気付きました。根気強く育てて下さった先生方、いつも見守ってくれた親やコンサートに来てくださる方々、一緒に演奏してくださる伴奏者、演奏者の皆様との「絆」として、これからも音楽を続けていく所存です。
また、これから誕生する新しい生命と共に。
支えていただいている方々に感謝申し上げます。ありがとうございます。

演奏会情報

2020年1月26日(日)田村典子ソプラノリサイタル(振替公演)
会場:東京・日暮里サニーホールコンサートサロン
時間:17:30開演(17:00開場)
料金: 全席自由 2,500円

出演者

田村典子(ソプラノ)
Noriko Tamura

尚美学園大学卒業(特待生)を経て、第3回ドレスルームアミ声楽コンクール銀賞、第3回Dolcecanto音楽コンクール第4位入賞、第21回万里の
長城杯国際コンクール優秀賞他、多くのコンクールで受賞。オペラ「魔笛」に出演。旅行が趣味であり、その国の文化や音楽に触れるのが好き。及川音楽事務所会員。
公式ブログはこちら

小口彩子(ピアノ)
Saiko Koguchi

フェリス女学院大学音楽学部楽理学科作曲専攻卒。大学卒業後、ピアノを原田英代氏に師事している。声楽や器楽の伴奏及び、後進の指導にもあたっている。自由学園幼児生活団幼稚園、ふぉるて音楽教室、La Voce各講師。東久留米市演奏家協会会員。紗亜(sah)の名で、朗読女優・小口ゆいと「金子みすゞの詩世界」を公演中。

曲目

ヘンデル:樹木の蔭で~ラルゴ~ / この胸に息のある限り / 私を泣かせてください

シューベルト:バラの環 / 笑いと涙 / 鱒 / 糸を紡ぐグレートヒェン

プッチーニ:オペラ「ジャンニ・スキッキ」より ~私のお父様~

シャルパンティエ:オペラ「ルイーズ」より ~その日から~

ビゼー:歌劇「カルメン」より ~不安にさせるものなどない~

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」より ~すらりとした若者がやってきたら~

※この公演は台風の影響による2019年10月13日の振替公演となります。その際のチケットでもご入場いただけます。