【インタビュー】2022年5月21日(土)上原史織・宍戸育実デュオリサイタル

【インタビュー】2022年5月21日(土)上原史織・宍戸育実デュオリサイタル

2022年5月21日(土)に日暮里サニーホール・コンサートサロンで上原史織・宍戸育実デュオリサイタルを開催いたします。リサイタルに向けて上原史織さん、宍戸育実さん、島田湧真さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

インタビュー

今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

上原史織さん:今回のデュオリサイタルは、大学時代にピアノ三重奏を組んでいたメンバーで開催させていただきます。3人がそれぞれ違う楽器ということで、どの曲も違った特色をお楽しみいただけると思います。
このようなご時世ですが、演奏会に足を運んでくださる皆さまの癒しとなる時間をお届け出来ますよう、心を込めて演奏いたします。

宍戸育実さん:全曲を通して、色彩豊かなプログラムになっています。
豊かで繊細な表現ができるよう、メンバーと協力して音楽を作り上げていきたいと思います。

島田湧真さん:前半はオーボエとヴァイオリンそれぞれのソロ、後半はオーボエ、ヴィオラ、ピアノによるトリオの曲を演奏します。
様々な楽器の音色や、それらの楽器の音が重なり合う響きを楽しんでもらえたらと思います。

演奏する曲の聴き所などを教えてください。

上原史織さん:演奏会の一曲目にお送りします、サン=サーンス作曲「オーボエ・ソナタ」についてお話ししたいと思います。
この曲は、オーボエ奏者であれば誰もが取り組むであろう曲の一つです。
オーボエ奏者にとってそれほど大事なレパートリーとなっているこの曲は、サン=サーンス自身が亡くなる年に作曲されました。
晩年の曲となると暗い曲を作る作曲家も多いですが、この曲からは、生き生きとしたエネルギーに満ち、生命の喜びが全面に表されているような印象を受けます。
今は亡きサン=サーンスに思いを馳せながら、楽しんでお聴きいただけましたら幸いです。

宍戸育実さん:ドビュッシー最後の作品である「ヴァイオリン・ソナタ」が書かれたのは、第一次世界大戦のさなかで、彼はその時末期の直腸癌におかされていました。
そんな苦しい状況で生まれたこの曲は、意外にも豊かな異国情緒と躍動感に溢れており、ユーモアも感じられます。
彼の熱意に敬意を持って、変化の激しいこの曲に見合った表現ができるよう、精一杯演奏させていただきます。

島田湧真さん:後半に演奏するレフラー作曲「2つの狂詩曲」では、オーボエ、ヴィオラ、ピアノそれぞれが複雑に絡み合いながら、場面が次々に展開していきます。全員で息を合わせながら、曲がいろいろに展開していく様子を聴いていただきたいです。
また、ピアノは技巧的なパッセージも出てくるので、迫力のある演奏をお届けしたいです。

あなたにとって音楽とは何ですか。

上原史織さん:私にとって音楽とは、言葉がなくとも人と人との心を通わせることが出来る、なんとも不思議で素敵な文化であり、それ故に一種の言語のようなものだと思っています。
亡くなった作曲者の曲はどんな意図で書かれたのか本人の口から聞くことは出来ませんが、楽譜と向き合い、様々な奏者が自分なりの解釈を持って演奏し、後世に受け継いで行くこのような風習は、途絶えさせてはならないと思います。
また、様々なジャンルの音楽が溢れる現代で、色々な巡り合わせからクラシック音楽を軸に学び、未来へ伝承する一部になれていることに喜びを感じております。

宍戸育実さん:自己表現の手段と同時に、一生付き合っていく仲間のような感覚で日々向き合っ ています。

島田湧真さん:私にとって音楽とは、人々の心を大きく動かす力をもっているものだと思います。

演奏会情報

2022年5月21日(土)上原史織・宍戸育実デュオリサイタル
会場:日暮里サニーホール・コンサートサロン
時間:時間:17:30開演(17:00開場)
料金:全席自由 2,500円

出演者

上原史織
Shiori Uehara オーボエ

長野県出身。13歳よりオーボエを始める。第39回草津夏期国際アカデミー&フェスティバルに参加、トーマス・インデアミューレ氏のマスタークラスを修了。洗足学園音楽大学管楽器コースを優秀賞を得て卒業。これまでにオーボエを加瀬孝宏氏に、室内楽を川田知子、須田祥子、山根公男、鹿野智子の各氏に師事。

宍戸育実
Ikumi Shishido ヴァイオリン・ヴィオラ

栃木県出身。5歳よりヴァイオリンを始める。これまでにヴァイオリンを川沼文夫、栗原りか、水野佐知香、ヴィオラを大野かおる、古川原裕仁、室内楽を安藤裕子、川田知子、須田祥子の各師に師事。2018年より安永徹・市野あゆみによる講座の特別レッスン生。現在、洗足学園音楽大学大学院音楽研究科2年在学中。

島田湧真
Yuma Shimada ピアノ

富山県出身。洗足学園音楽大学ピアノコース(ピアノ・プロフェッショナル・パフォーマンス・クラス)を首席で卒業。第4回日仏文化協会フランスピアノコンクール最優秀賞受賞、併せてフランス国内短期音楽アカデミー参加権獲得。第17回大阪国際音楽コンクールAge-H(高校生の部)エスポワール賞受賞。

曲目

カミーユ・サン=サーンス:オーボエ・ソナタ

クロード・ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ

チャールズ・マーティン・レフラー:2つの狂詩曲