富田梨花子さん(声楽部門高校3年生の部第1位)第4回東京国際管弦声楽コンクール入賞者インタビュー

富田梨花子さん(声楽部門高校3年生の部第1位)第4回東京国際管弦声楽コンクール入賞者インタビュー

第4回東京国際管弦声楽コンクール入賞者インタビュー

富田梨花子 声楽部門高校3年生の部 第1位

V.ベッリーニ/「夢遊病の女」より ああ、信じられない(アミーナ役)

Q.ご入賞された今のお気持ち・感想を聞かせてください。

――1位を頂くことが出来るとは全く予想していなかったので結果を見たときはとても驚きました。「Ah, non credea mirarti」は今回の全国大会に向けて初めて挑戦する曲でした。難しさを感じる部分も多かったのですが絶対に自分のものにしようという強い気持ちでレッスンや日々の練習に取り組みました。先生や、私を支えてくれている両親、応援してくださる皆様に心から感謝しています。

Q.当コンクールに参加されたきっかけを聞かせてください。

――本番からでしか得られない課題を見つけレベルアップしていきたいと思いこのコンクールに参加しました。また、審査員の先生方からの講評を頂き様々な視点からのアドバイスを頂きたかったというのも理由の一つです。

Q.本選での選曲について、選曲理由、作品の聴きどころについてお聞かせください。

――「Ah, non credea mirarti」は師事している先生が選曲してくださった中の一つです。以前から歌いたいと思っていた曲でした。主人公アミーナが勘違いにより恋人と別れることになりその切なく絶望的な気持ちを花に例え、愛と同じようにはかなくたった一日で枯れてしまったと嘆いている曲です。この曲は何度も同じ歌詞を繰り返すことが多いので、いかに変化をつけ言葉の重みを伝えられるかが重要だと考えています。

Q.より良い音楽、演奏のために普段から心がけていることはありますか。

――自分が演奏する曲の意味だけではなく、声楽であればオペラなど作品全体の内容や作中人物のおかれている状況を理解することは音楽の深みや説得力を増す上で重要だと考えています。私は今回タイミングよく夢遊病の女のライブビューイングが映画館で放映されており本番数日前に観に行きました。ライブビューイングを観に行くということは初めての経験でしたが、一流の演奏家の演奏を聴くことで発声法や音楽の運び方など得られることは沢山あり、観る前と後では自分の声が全く違うことにとても驚きました。今後も積極的にそういった機会を見つけ足を運ぼうと思います。

Q.思い出のレッスンはありますか。

――毎回のレッスンとても内容が濃くて楽しいので選べません。

Q.練習以外に音楽と向き合うためにしていることがあれば教えてください。

――体が楽器と言われる声楽で最も大切なのは体調管理だと思っています。食事、睡眠、マッサージ、漢方、心を癒してくれる猫で健康を保っています。

Q.最近のマイブームは何ですか。

――自然を巡るのがとても好きです。普段東京に住んでいると自然に触れる機会もないので今後行きたい自然が沢山あります。

Q.今後の意気込みをお聞かせください。

――今後も様々な作品にふれてより感性を磨き、レッスンや日々の練習に目標を持って取り組み努力を継続していきたいと思います。