中屋敷夕夏さん(マスターズGの部第1位)第12回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー
- 2026.01.07
- コンクールオーディション
- tiwsvc, インタビュー, 第12回東京国際ピアノコンクール
第12回東京国際ピアノコンクール入賞者インタビュー

中屋敷夕夏 マスターズGの部 第1位
J.S.バッハ/幻想曲とフーガ イ短調 BWV 904
Q.ご入賞された今のお気持ち・感想を聞かせてください。
――本選の演奏が不本意な出来でしたので驚きましたが、この曲1曲だけ、ほぼ1年かけてずっとずっと練習してきた末のことでしたので、素直にただ有難かったです。改めまして、有難うございました。
Q.当コンクールに参加されたきっかけを聞かせてください。
――特に予選会場が、前から弾いてみたい会場であったから、そしてもし準本選に進めたら、本選で弾いた作品をカット無しに弾かせて頂くことが出来そうだったからです。結局準備が間に合わず、準本選は別な作品を弾き、通過させて頂いたことで晴れて本選でこの作品を弾くことが出来ました。こちらのコンクールでの貴重な3度の本番の機会、結果的に、それぞれ別な曲3曲を暗譜で弾くことが出来たのは思わぬ収穫でした。
Q.本選での選曲について、選曲理由、作品の聴きどころについてお聞かせください。
――バッハは10代の頃から好きで色々聴いてきたつもりでしたが、この作品を初めて聴いたのは最近です。それは前々回のエリザベートコンクールでヴィタリー・スタリコフさんが弾かれたのをネットでライヴ拝聴したときでしたが、演奏も作品もわたしにとっては実に鮮烈でした。2024年国際ドイツ賞のネット配信ではマグダレーネ・ホーさんがこの曲を弾かれましたが、最近の若い方々の、繊細な即興の装飾音散りばめられた鋭く美しいバッハとは明らかに一線を画した、端正なノンレガートの中にもテーマを丁寧に、しかし自由に歌うたおやかな解釈に、自分でも弾けるかなと練習を始めました。他の演奏も色々聴きましたが中でもフェインベルクのフーガは本当に何度聴いたか知れません。聴きどころは色々ありますが、まず何と言っても二重フーガでしょう。ですが本選での自分の演奏は、技巧不足な上に緊張で指が転んでミスタッチが重なったり、テーマがしっかり弾けなかったりして酷かったです。弾く度にバッハの底知れぬ音楽の凄さ、美しさにいつも感動しますが、今回は改めて自分の技量の貧弱さも思い知らされました(とほほ)。この賞を励みにまた練習したいと思います。
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