【優秀指導者賞受賞者インタビュー】水谷京子先生

【優秀指導者賞受賞者インタビュー】水谷京子先生

2024年に開催された「第11回東京国際ピアノコンクール」では、15名の先生が優秀指導者賞を受賞しました。

今回は生徒様とピアノを通して表現することの楽しさ、自信をもって舞台に立つ強さを身に付けるよう心がけご指導されていらっしゃる水谷先生にお話しを伺いました。

インタビュー

この度は第11回東京国際ピアノコンクール優秀指導者賞受賞おめでとうございます。弊会コンクールに関して先生の感想やご意見、レッスンされている際に心がけていること等をお聞かせいただければ幸いです。

早速ですが、ご入賞された生徒様にはどのような言葉をかけられましたか?

「おめでとう!本当に良く頑張ったね!」とまず伝えました。そして、緊張の中で精一杯やりきったこと、コンクールまでにたくさん努力してきたこと、挑戦し続けた姿勢が何より素晴らしかった、と伝えました。

生徒様にとっても先生の温かいお声がけによってより達成感が感じられ、今後の目標や取り込みに大きな原動力となったことと感じます。特に小学1年生の生徒様が第11回大会では複数名ご参加されていたので生徒様同士で喜ばれたのではないでしょうか。

昨年は同じ小学校から数名受けましたので、知り合いがいる安心感から、心細い気持ちにならずに演奏に集中出来たのだと思います。准本選では合格出来、友達と本選へ進めるという喜びは大きかったと想像いたします。ただ、順位の決まる本選ではどのようにお互い喜び合ったかまでは承知しておりませんが、目的に向かって練習をして、その成果を聴いてもらい、評価してもらえたという経験はたとえ入選だったとしても、とても良い経験になったと思います。

今回のコンクールで1番印象的だった思い出や出来事はありますか?

大きなトラブルやミスもなく、無事に本番を終えられたことです。特別な出来事というより、コンクールに挑戦した生徒たちが、緊張の中で落ち着いて今まで一番良い演奏が出来たということが何より嬉しいです。

今まで指導をしていく中で生徒様が目標にしてきたコンクールで最善の演奏、結果をみせてくれることはより指導者にとって大きな達成感、やりがいを感じることと思います。私も学生時代クラリネットを学んできましたが、緊張の中でミスなく演奏するというのは大きな課題であり続け、指導いただいた先生の支えにより成長できたと感じております。そんな生徒様も緊張の中でやり遂げてきた頑張りや成長を褒めていただけるというのは大きな支えだと感じます。因みにレッスンの中では大切にされていることは何ですか?

「得意なことはピアノ」と生徒が思えるよう自信を持てるように、技術的な上達はもちろん、ピアノを通して表現することの楽しさ、自信をもって舞台に立つ強さ、などを身につけられるようにと心がけています。

大切なことですね。ピアノを通し表現力、強さを身に付けさらに自信を持つということはさまざまな場面で成功を収めるために不可欠な能力だと感じます。先生は理想の講師像のようなものはありますか?

生徒の変化や成長に気づける先生でありたいと思っています。

お一人お一人の個性や才能に合わせた指導をすることは難しいことと感じますが、生徒様とのコミュニケーションを通じ、寄り添い、成長をサポートすることは一番の支えであると感じます。

最後に今回ご入賞された生徒様へ日頃なかなか直接言えないメッセージなどがあればお願いいたします。

5位に入賞された生徒さんはかなり難易度の高い曲に挑戦され、譜読みに苦労されましたがたくさん努力されてたくさんの壁を乗り越えてきて、大きく成長された姿に感動いたしましたし、本当に素晴らしかったです。いつもあたたかく支えてくださったご家族にも心から感謝しています。

インタビューにご協力いただきましてありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いします。

プロフィール

水谷 京子
みずたにきょうこ, ピアノ

武蔵野音楽大学音楽学部ピアノ科卒業。大学在学中より子どもの指導を始め1989年より東京都杉並区にてピアノ教室を主宰。日本クラシック音楽コンクール全国大会の審査員を2015年以降東京国際ピアノコンクールの審査を2021年以降歴任。2017年〜2025年日本クラシック音楽コンクール優秀指導者賞、2019年〜2024年東京ピアノコンクール指導者賞、2020年ベーテン音楽コンクール指導者賞受賞。
<生徒受賞歴>
2019年〜日本クラシック音楽コンクール幼児・小学生の部で1位など、上位入賞者を複数輩出。2020年〜ベーテン音楽コンクール複数上位入賞者を輩出。2019年〜2024年東京国際ピアノコンクール 小学生の部1位など上位入賞者を複数輩出。2020年東京ピアノコンクール第1位など上位入賞者を複数輩出。