稲川生吹さん(木管楽器部門大学生の部第1位)第49回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール入賞者インタビュー
- 2025.10.06
- コンクールオーディション
- jcmcj, インタビュー, 第49回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール

第49回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール入賞者インタビュー

稲川生吹 木管楽器部門大学生の部 第1位
J.S.コルリー/レゲンデとディヴェルティスマン
Q.ご入賞された今のお気持ち・感想を聞かせてください。
――今回ジュニアクラシック音楽コンクールに初めて参加し、自分の中で「1位を取る」という目標を胸に本番に臨みました。初めて演奏する会場、地域や雰囲気にすぐに慣れることができず、演奏直後には悔いも残りましたが、振り返ると練習の成果を発揮できた部分も多く、自分なりに成功した演奏だったと感じています。その演奏を評価していただき、第1位という結果につながったことを大変嬉しく思います。今回演奏した曲では、聴いてくださる方に楽しんでもらい、自分が思うこの曲の物語を伝えられるよう心がけ演奏しました。また、これまで練習に根気強く付き添ってくださった先生、そして北海道から共に来て支えてくださった伴奏者の存在が大きな力となりました。この経験を糧に、これからも表現力を磨き、より多くの人の心に届く音楽を奏でられるよう努力していきたいです。
Q.音楽を始めたきっかけ、当コンクールに参加したきっかけを聞かせてください。
――私が音楽を始めたきっかけは、バスクラリネットが登場する漫画を読んだことでした。その独特な存在感に強く惹かれ、自分も演奏してみたいと思ったのが始まりです。そして今回このコンクールに参加したのは、自分が大学に入ってからどれだけ成長できたのかを試したいという思い、そして結果として賞を得たいという強い気持ちがあったからです。初めての参加でこのような評価をいただけたことは大きな自信となり、今後の音楽活動に向けて慢心せず努力を重ねていきたいと思います。
Q.レッスンの思い出、楽しかったこと、嬉しかったこと、大変だったことを教えてください。
――河野泰幸先生には大学から大変お世話になっております。ここまで真剣に楽器に向き合えたのは、先生についたからだと思っています。レッスンでは、いつも笑いながらユーモアあふれる指導をしてくださり、「センスが良い」など褒めてくださる一方、ダメな時は本気で叱ってくださるので、自分の演奏を見直す大きな励みになっています。わがままを言ってレッスンの時間外でもたくさん面倒を見てくださったおかげで沢山成長できました。昔は緊張と恐怖でレッスンを休みたいと思う時期が多々ありましたが、今では毎回のレッスンで先生に演奏を聞かせるのが楽しみで仕方ありません。
Q.本番前のリラックス方法・ルーティーンを教えてください。
――本番前は、楽器を吹かずにリラックスする時間を作ります。J-POPを爆音でかけて周りの演奏に惑わされないようにしたり、待機時間に寝たりして心身を整えます。本番直前に焦って吹いても意味がないので、普段通りの演奏ができるよう、自分のルーティーンを守ることを意識しています。
Q.これからコンクールに参加する人へアドバイスをお願いします。
――これからコンクールに参加する方へは、教科書通りの練習方法にこだわらず、自分に合った練習方法を編み出し工夫することを私はおすすめします。また、外の世界に触れることも大切だと考えます。例えばマスタークラスを受講したり、さまざまな演奏会に足を運んだりすることで、多くの刺激を受け、自分の演奏の幅を広げることができます。なので自分なりの工夫と学びを大切にして頑張ってください。
Q.全国大会が終わった今、やりたいことを教えてください(音楽以外でも構いません)。
――全国大会が終わった今は、運動をして体を動かしたいです。コンクール前で怪我をするリスクがあり控えていましたが、今は思い切り体を動かしてリフレッシュしたいと思っています。
Q.今後の目標、どんな音楽家になりたいか聞かせてください。
――私が目指す音楽家は、ただ技術的に上手く演奏できるだけでなく、演奏する曲を通して聴く人に物語や情景を想像させられるような奏者です。技術はもちろん大切ですが、最も大切にしたいのは、音楽を通して人の心に何かを伝えられる表現力です。今後はその表現力をさらに磨き、聴く人が演奏を通じて想像を膨らませ、感動できる音楽家になりたいと思っています。
Q.あなたにとって音楽とは?
――私にとって音楽とは、日常であり、当たり前の存在です。なのでその当たり前がなくならないよう努力していきたいです。
-
前の記事
三林飛鳥さんが第1位 第49回全日本ジュニアクラシック音楽コンクールピアノ部門中学2年生の部 2025.10.02
-
次の記事
三林飛鳥さん(ピアノ部門中学2年生の部第1位)第49回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール入賞者インタビュー 2025.10.06